絵画の種類と価格
絵画の種類と価格
絵を飾るということを難しく考えて構えてしまうと、なかなか次に進まないものです。
絵画の種類と価格に関する最新の事情を知ると、素敵な絵画がお手軽に買えることが分かります。
インテリアアートとしての絵画
絵を飾れば、淋しかった空間が見違えるように変わります。絵を取り替えるだけで雰囲気や気分を簡単に変えることができます。インテリアアートとしての絵画は、生活の場で身近に飾って楽しむことを目的とした絵画です。
絵を飾りたいと思っても「それなりのものを飾りたいが高そう」「絵の知識がなくて分からない」と考えてしまい、なかなか次に進めないというお話しをよく聞きます。
美術品として絵画を蒐集しようというわけではありませんから、そんなに難しく考える必要はありません。インテリアアートとしての絵画は、希少価値や財産価値にはこだわらず、飾る場所の雰囲気作りを重視します。「分かる分からない」の問題ではなく自分の好みやその場の雰囲気に「合うか合わないか」の問題なのです。
そしてインテリアアートとしての絵画は気軽に飾れる程度の価格であることも重要です。

油絵と版画
一昔前までは絵を飾るといえば油絵が中心でした。ところが最近は油絵よりも版画を飾る人の方が断然多くなりました。
最近の住いでは、重厚な油絵よりも、シンプルな額に入った版画の方がマッチすることが多いからです。価格の上でも、複数制作される版画は一点ものの油絵よりもかなり安く買えるので、インテリアアート向きといえます。
とはいえ、油絵や日本画がマッチする場所も少なくありません。特に小さな絵で重みのある空間を作りたいという場合には油絵がよく合います。油絵でもサイズが小さなものは価格的にも求めやすく、おすすめです。

版画と複製画
油絵や版画などのオリジナル作品とは別に、気軽に飾って楽しむというインテリアアートの目的に合致するものとして複製画があります。
本物には手が届かない有名画家の作品を複製画によって身近に飾って楽しむことができます。ひとつの美術の楽しみ方であり、格調高い空間を作るのにも効果的です。
気に入らない本物より好きな画家の複製画を飾る方が良いというのは当然で、複製画には根強い需要があります。中身が安い複製画だからと安い額縁に入れがちですが、そうすると安っぽい雰囲気になってしまいます。複製画は立派な額に入れてこそ素敵なインテリアアートになるのです。

版画も複製画も同じものが多数出来上がります。どちらも手ごろな価格で格調高い空間を作れるところに魅力があります。
版画にはエディションナンバー(限定番号)とサインがあり、その一点一点がオリジナル作品として販売されます。限定枚数も数枚から数百枚です。それに対して、複製画はオリジナル作品が別にありその原画からの製版による印刷で大量に複製されます。当然複製画は版画よりずっと安くなりますが、価格には額縁代が占める割合が大きくなります。版画を安い額縁に入れたものより高級額縁に複製画を入れたものの方が高くなることもあります。
ジクレー版画
近年になって、コンピュータ技術による新しい版画技法が生まれました。原画をスキャナーでコンピュータに取り込み、専用プリンターにより微粒子化された顔料を吹き付けて刷り上げる「ジクレー」という技法です。ジクレーとは「吹き付けて色付けする」という意味のフランス語(Giclee)で、ジグレー又はジークレーともいわれます。
絵の具を紙に浸み込ませる木版画や石版画(リトグラフ)などは落ち着いた色合いが特徴ですが、紙の表面に絵の具をのせるジクレーは発色が美しいのが特徴です。プリンターで刷り上げることと、大量に刷ることが可能なことから複製画と変わらないように思えますが、刷り枚数を限定し版画の約束ごとに則ってエディションナンバーとサインが入っているものは版画の一種とされています。
ジクレーを版画とすることに異論もあるようですが、一点一点を作家が自身の作品と認めてサインをしているのですから、版画と考えてよいのではないでしょうか。

ジクレーを油絵や日本画などの画家が採りいれるケースが増えてきました。油絵や日本画など専門の技法で描いた作品から、原画に忠実なジクレー版画が複数作成されます。一点ものの作品に比べ買いやすい価格で多くの人に飾って貰えることをメリットと考える画家が、ジクレーによる作品を世に出しています。
インテリアアートとしておすすめのジクレー版画
ジクレー版画は限定枚数が比較的多くて刷り工程も簡略化されるため価格が安く、仕上がりが美しいので急速に普及しています。今では全世界で版画として販売されているものの半数以上がジクレーだといわれています。ジクレーは比較的新しい技法なので、急速に普及している割には一般に知られていません。ジクレーとリトグラフの区別が分からないまま購入されているケースが多いのです。
版画マーケットで売買される版画には、オリジナル版画、エスタンプ(複製版画)、復刻版画がありますが、それぞれの違いが分かりにくく、そのために不適切な売買がおこなわれることもあるようです。そのような版画マーケットにおいてジクレーの位置づけが定まっているとはいえません。
そこのところをもっと詳しくお知りになりたい方は、こちらを御覧下さい → 版画マーケットの事情
ジクレー版画の登場で素敵な絵画を安く手に入れることができます。ジクレー版画であることを明確にして適正な価格で販売されるなら、リーズナブルで美しいジクレー版画はまさにインテリアアート向きだといえます。
